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たちうお
今月の旬食・たちうお
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  • 今月の旬食

    たちうお

    たちうおといえば、細長い銀色の体と鋭い歯が特徴の魚で、名前の由来は「太刀(たち)のように細長い形」からきています。英語では「cutlassfish(船で使用される反り身の片刃の短剣の魚)」と呼ばれ、まさに剣のような見た目は全世界共通の認識です。たちうおは水深100〜300mほどの中層を群れで泳ぎ、夜行性で、日中は深いところに潜み、夜になると浅場に上がって小魚などを狙います。近年では温暖化の影響か漁獲量が増えている地域もあり、価格も比較的手に取りやすい魚となっており、全国的によく見られる魚ですが、熊本県芦北町田浦漁港に水揚げされる一本釣りのたちうおは「田浦銀太刀(タノウラギンダチ)」とブランド化され、高値で取引されているものもいます。
    その見た目とは裏腹に、脂が乗った身はとてもやわらかく、上品な甘みがあります。夏から秋にかけてが旬で、この時期のたちうおは脂が乗って特に美味しいとされています。釣り人にも人気が高く、ルアーやテンヤ釣りの対象としても親しまれています。

  • 主要産地
  • 美味しいたちうおの目利き

    美味しいたちうおの目利き

    新鮮なたちうおを選ぶ際は、まず「銀色の輝き」に注目。体表がキラキラと光っていて、傷が少ないものを選びましょう。魚の鮮度に共通な目が黒く澄んでいて、くすんでいないことも同時に確認してください。体にハリがあり、持ち上げたときにピンとまっすぐにならず、少し曲がるくらいが脂の乗った柔らかい個体です。逆に、ぐにゃぐにゃすぎるものは鮮度が落ちている可能性があります。切り身で購入する場合は、切り口がきれいで、ドリップ(赤い液)が出ていないものがベストです。

  • たちうおの美味しい食べ方

    たちうおの美味しい食べ方

    たちうおは身がやわらかく、クセがないため、さまざまな料理に向いています。塩焼きやムニエル、唐揚げなどがおすすめで、特に脂が乗っているたちうおはシンプルな塩焼きが絶品です。また、皮目をパリッと焼くと香ばしさが引き立ちます。煮つけにしても崩れにくく、上品な味に仕上がります。さらに、刺身にするとトロのような脂の旨味が楽しめますが、鮮度が良いものに限ります。骨が少なく身離れも非常に良いため、子どもや高齢者にも食べやすい魚です。

  • たちうおの栄養価と効果

    たちうおの栄養価と効果

    たちうおは脂質が多く、その脂にはDHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。これらは中性脂肪を下げたり、血液をサラサラにする効果があり、脳の働きを助ける栄養素としても注目されています。また、皮膚や粘膜を健康に保つビタミンAも多く、免疫力アップにも役立ちます。高たんぱく・低糖質で、体づくりを気にする方にもぴったりの魚。ただし脂がのっている分、カロリーはやや高めなので、食べすぎには注意が必要です。

  • 今年のたちうおの出荷情報

    今年のたちうおの出荷情報

    たちうおは主に西日本で好んで食される魚というイメージがありますが、ここ5〜10年の間に海水温の上昇に伴い、東北エリアなどでも品質の良いたちうおが水揚げされるようになっています。今後はスーパーマーケットなどでも、見慣れない地域から出荷されたたちうおが店頭に並ぶ機会が増えてくると予測されます。白身ながらもしっかりとした旨みは西日本のものと変わらずに楽しめますので、是非この旬の時期のたちうおをお楽しみください。

  • ウェザーニュース長期予報

    ウェザーニュース長期予報

    6月の梅雨の晴れ間に猛暑になったことで、全国的に海面水温が上昇し、平年より高くなりました。この先、1ヶ月も平年より高い状態が続く見込みですが、名産地近海は適水温が続く見込みです。8月下旬には台風接近の可能性があり注意が必要。

  • 「千葉・長崎・熊本」特産地の気温(平年差)

    「千葉・長崎・熊本」特産地の気温(平年差)

    日本付近は、6月後半の梅雨の晴れ間の猛暑、さらには風が弱かった影響で全国的に平年より海面水温が高い状態となっています。平年よりかなり高い海水温ではありますが、名産地近海の海面水温はたちうおの適水温になっており、太刀魚が浅瀬で釣れやすくなっています。

  • 「千葉・長崎・熊本」特産地近海の海水温情報

    「千葉・長崎・熊本」特産地近海の海水温情報

    オホーツク海南部、日本海、北海道南東方、本州東方では、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました(図中A)。東シナ海、関東南東方、沖縄の南では、海面水温が平年よりかなり高くなりました(図中B)。四国・東海沖、沖縄の東でも、引き続き海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中C)。父島近海、南鳥島近海では、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年より低い海域がみられるようになりました(図中D)。

たちうお
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