

めばる、その名の通り「目を大きく見開いたように張った魚」が由来です。めばると言えば、春告魚(はるつげうお)として有名ですが、古くはニシンが春告魚とされてきましたが、漁獲量の減少から現在ではめばるが代表的な魚となっています。「タケノコメバル」という種類がいますが、まさに筍が出回る時期に旬を迎えるとも言われます。
めばるはもともと1種類とされてきましたが、近年のDNA解析により「シロメバル」、「アカメバル」、「クロメバル」の3種とされました。北海道から九州にかけての全国の沿岸に生息し、防波堤や岩場などの浅い岸辺から沖合にまで、海藻の多い場所に分布しています。
釣りのターゲットとしても人気が高く、エサ釣りとルアーのどちらでも良く、子供から大人まで比較的簡単に釣れることも理由の1つです。「メバル凪」という言葉があるくらいで、めばるは水族館で展示されているのを見ると斜めに海面を向いて群れを成してエサが落ちてくるのを待つように浮いており、警戒心が強いめばるは波風で海が荒れると岩陰や海藻の間に隠れ、釣れにくくなってしまうことから、「メバルは凪の日に釣れ」と言われています。
日本全国で釣りを楽しむ方々の間でも、この季節はめばるが主役。今年の春の訪れも去年同様に少し早いこともあり、これから一気に暖かくなることが予測されるため、比較的近い時期にピークを迎えることが予測されます。質・量とも例年通り良好であることが予測されています。めばるは淡白でクセの少ない魚であるため、刺身や焼きなど、幅広い食べ方でお楽しみください。
東北沖では平年より高めの海水温となっています。一方、新潟近海はほぼ平年並となりました。平年より高い海水温でも海面水温は1桁で、めばるの適水温にはやや低めですが水深50m付近ではめばるが活動できる海水温となっています。季節が進むにつれて海水温は上がっていくため、次第に水深が浅いところで釣れるようになる見込みです。
12月中旬以降、日本海側では寒気や強風の影響を受けるようになり、気温が平年並~低いことが多くなりました。そのため、特産地の海面水温は適水温より低くなり、トップウォーターでの釣りは難しくなっております。水深50m付近では海水温が10℃を上回り、めばるが餌に食いつく温度となっています。深めを狙って漁をすれば釣れる海水温となっています。
特産地近海は、平年より風が強い期間があったことや寒気の影響で、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年並かやや高めの海面水温となっています。海面水温はめばるの適水温よりやや低めですが、水深50m付近では餌の食いつきが期待できる温度になっており、深めを狙えば漁は可能な温度となっています。今後、季節が進むにつれ海水温は上昇するので、次第に釣りやすくなる見込みです。
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