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くるまえび
今月の旬食・くるまえび
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  • 今月の旬食

    くるまえび

    くるまえびといえば、茶褐色の体に黒い縞模様があり、尾を丸めた姿が「車輪」に見えることから「車海老」と名付けられたといわれています。成長すると呼び名が変わることから、「出世エビ」として、日本では古くから縁起物として扱われています。おせち料理や祝い事にも欠かせない高級食材です。
    くるまえびは十脚目クルマエビ科に属し、暖かい海の浅瀬や干潟に生息しており、夜行性で昼間は砂に潜り、岩陰に隠れて過ごしますが、夜になると活発に動き、プランクトンや小型の甲殻類などを捕食します。ストレスに弱く、水質の変化や騒音にも敏感なため、養殖には細心の注意が払われています。くるまえびの養殖発祥地は熊本県上天草市維和島と山口県秋穂地区と言われていますが、他にも沖縄、鹿児島、愛知などで多く養殖されています。特に天草地域のくるまえびは有明海のミネラル豊富な豊かな海で育つことから、質の高さで全国的に評価されています。昭和の高度成長期に養殖技術が発達し、昨今では天然に頼らずとも安定供給が可能になりました。手間ひまかけて育てられた養殖のくるまえびは身が引き締まり、香り高く上品な味わいになります。近年は輸出も盛んで、国内外問わず人気が高まっています。

  • 主要産地
  • 美味しいくるまえびの目利き

    美味しいくるまえびの目利き

    くるまえびを選ぶ際はほとんどが、生きた状態で販売されていることが多いでしょう。新鮮なものは全体に透明感があり、ツヤのある茶褐色で縞模様がはっきりしています。触るとしっかりとしたハリと弾力があり、頭部が黒ずんでいたり、ぬめりが強く、臭いが出ているものは避けましょう。目が黒くはっきりとしており、つぶれていないものが良質です。生きているものなら跳ねるほど元気があり、鮮度抜群です。購入時はできるだけ活きの良いものを選ぶのがポイントです。

  • くるまえびの美味しい食べ方

    くるまえびの美味しい食べ方

    世界には色々なエビがいますが、くるまえびは特に味が濃く、繊細な甘みと旨みのバランスが良いため、和洋問わず多くの料理に重宝されています。くるまえびは刺身や塩焼き、天ぷらなど、素材の味を楽しむ調理法が良いでしょう。活きたくるまえびは元気が良いので、下処理の際は氷水に入れると、急激な温度変化で素早く仮死状態になります。これを「氷締め」と言います。刺身にすると、甘みとプリッとした食感が際立ちます。塩焼きの場合は、エビの殻ごと焼くことで旨みを閉じ込め、香ばしい風味が楽しめます。天ぷらでは熱を通しても身が縮みにくく、ふっくらとした食感を保つのがくるまえびの特徴です。また、味噌汁やお吸い物にすると、頭から出るダシが絶品です。料理に使う際は、殻付きのまま使うことで、より深い味わいを引き出すことができます。どんな料理にしても、その上質な旨味を存分に楽しむことができます。

  • くるまえびの栄養価と効果

    くるまえびの栄養価と効果

    くるまえびは高たんぱく・低脂肪で、健康志向の人にも嬉しい食材です。特にアスタキサンチンという赤い色の成分で、これには目の疲れをやわらげたり、肌を元気にしてくれる抗酸化物質が豊富に含まれ、老化防止や美肌効果が期待されます。また、ビタミンEやB12、亜鉛などのミネラルも多く含み、疲労回復や免疫力の強化に役立ちます。ただし、プリン体がやや多いため、尿酸値が高い方は食べ過ぎに注意が必要です。とはいえ、栄養価も高く、味も良いため、適度に楽しめば健康にも非常に良い食材と言えるでしょう。

  • 今年のくるまえびの出荷情報

    今年のくるまえびの出荷情報

    市場に出回るくるまえびは養殖が全体の約7割を占めると言われており、出荷量・質とも比較的安定している為、今年も期待通りの味が楽しめます。養殖技術の発達によって天然と養殖の質の差は小さくなりましたが、やはり天然ものの味の良さは格別です。是非刺身やボイルなどでシンプルにお楽しみください。

  • ウェザーニュース長期予報

    ウェザーニュース長期予報

    特産地近海では寒気や強風の影響で、海面水温が下がった時期がありましたが、気温は平年より高めで推移しました。6月以降も気温が高い状態が続きますが、後半は梅雨前線による強雨や大雨に注意。7月後半には晴れると一気に気温が上がり厳しい暑さになる予想です。8月下旬は台風の動向にも注意が必要となります。

  • 「愛知・愛媛・大分」特産地の気温(平年差)

    「愛知・愛媛・大分」特産地の気温(平年差)

    2月は寒気の影響で気温が下がりました。その後は平年より風が弱く、暖かく湿った空気の流れ込みもあったため、平年を超える気温が続き海水温は平年より高くなりました。

  • 「愛知・愛媛・大分」特産地近海の海水温情報

    「愛知・愛媛・大分」特産地近海の海水温情報

    特産地近海は平年より高めの海水温となっています。くるまえびの最適水温25℃よりやや低めとなっていますが、25℃に近くまで上がってきている状況。今後も海水温は平年より高めで経過する予想で、くるまえびの活動に良い海水温となっています。

くるまえび
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