日本人にこよなく愛されている魚といえばまぐろ。1年中スーパーでみかけるまぐろですが、メバチマグロやキハダマグロなどさまざまな種類が存在し、世界中の海に生息しています。旬の時期は種類や漁獲される場所によってさまざまです。中でもマグロの王様と称され、刺身や寿司のネタとして好まれる本マグロの場合、日本近海で漁獲されるものの旬は12~2月の冬。スーパーなどで販売している魚にはそれぞれ産地が記載されていますが、まぐろは回遊魚のため、表示される産地は魚を漁獲した場所、もしくは水揚げされた場所を表示します。例えば、春頃に漁獲される本マグロは東シナ海で獲られることが多く、日本船が漁獲した場合は国産に、外国船が漁獲した場合は外国産として表示されます。
スーパーなどでパック詰めされているまぐろのサクを購入する場合、蛍光灯から離れたところでチェックし、赤身が強く透明で艶のあるものを選びましょう。サクの角が尖っているものは鮮度が良い証です。赤身を横から見て縦に筋の入っているものは筋がなく、口当たりが良いポイント。ドリップが出ていない、血栓のないまぐろを選ぶのも重要です。
まぐろの刺身は傷みやすく、味も落ちるので、基本的に買ってきたその日のうちに食べ切るのがベター。余った刺身を翌日に持ち越しする場合は、即座に漬けにすることをおすすめします。醤油、みりん、酒を混ぜ合わせた調味液に刺身を漬けることで、冷蔵庫で1~2日ほど持ち、違った味わいを楽しめます。アボガドなどと合わせ丼ぶりにしてみるのはいかがでしょう。また、漬けにすることで、2週間ほどの冷凍保存も可能になります。
まぐろの赤身には筋肉や皮膚、髪など身体をつくる良質なたんぱく質が豊富です。また、脂肪の酸化を防ぐ働きを持つセレンという栄養素も含まれています。トロには、血液中の中性脂肪を減らす効果が期待させるEPAが。ビタミンA・D・E、DHAは赤身よりも多く含まれていますが、カロリーは赤身の約3倍あるので食べ過ぎには注意しましょう。
参照先:オリーブオイルをひとまわし https://www.olive-hitomawashi.com/column/2019/05/post-5204.html
新型コロナウィルスの影響で、今年の春以降、市場への入荷量は低下していたものの、10月あたりから感染拡大が落ち着くと同時に需要が増え、例年に近いところまで戻していると言われています。しかしながら第3波と呼ばれる新型コロナウィルス感染の再拡大や、計画通りに漁に出ることが出来ない影響などが出始めると、今後は出荷量・価格とも展開が読めない展開です。
12月になると冬型の気圧配置の日が多くなります。まぐろの特産地は、各地とも太平洋側に位置するので「冬晴れ」の日が多くなるでしょう。年末は「寒波」の恐れがあるので、漁への影響が心配されます。1月も冬型の気圧配置で晴れる日が多くなりますが、2月以降は、天気が周期的に変化するようになります。
8月は南海上への太平洋高気圧の張り出しが強く、暖かい空気に覆われ日射も強かった。9月上旬にも暖かく湿った空気が流れ込んだ時期があり、気温と海水温は、広範囲で平年より高めとなりました。その後、気温は平年並みに戻ってきて、海水温も「平年よりもかなり高い」というエリアは縮小したものの、まだまだ平年よりも高めの状態が続いています。
三陸沖では下層の冷水の影響で、海面水温が平年より低いエリアと黒潮系の断水の影響で水温が高いエリアが混在しています。静岡県・宮崎県沖では、「平年より高い」海水温となっています。まぐろは種類によって適水温が様々でエリア・水深を変えながら回遊します。冬が旬の「クロマグロ(本マグロ)」は、15~20℃が適水温。図の「緑色~黄色」の広い範囲で生息しています。
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