ゴーヤはインドを中心とする東南アジアが原産国。中国に渡り、日本に渡来したのは15世紀頃です。その後、現在の沖縄である琉球王国に渡り、愛されるようになりました。「ゴーヤ(ゴーヤー)」とは沖縄の方言で、和名は、ツルレイシ。ニガウリなどとも呼ばれています。ゴツゴツしたイボと果肉が苦いことで有名で、好き嫌いが分かれる野菜ですが、下処理をして調理することで「ゴーヤチャンプルー」や「ゴーヤチップス」などにして美味しく食べられます。1年生のつる性植物で、つるを巻きながら生育するので、グリーンカーテンとして活用する人も多いです。
ゴーヤならではの栄養成分が20種類以上ものアミノ酸から成る「モモルデシン」。これが苦みの原因でもありますが、食欲増進や夏バテ改善の効果が期待できます。また、トマトの約5倍のビタミンCやセロリの約2倍の鉄分、白菜の約2倍の食物繊維が含まれています。
新鮮なゴーヤは全体的に青々とした緑色でツヤがあります。形は大きすぎず、ふっくらとして、持った時にずしりと重みを感じるものがおすすめ。尻側の方は細くとがっているものを選んでください。イボが密で小さいものは苦味が強く、逆にイボが大きいものは苦味が弱いとされています。
ゴーヤの表面をふき取り、ラップで包んで冷蔵保存しましょう。ワタと種は取り除いておくと、ビタミンCを維持したままの状態が保てます。保存期間は常温で1〜2日。冷蔵保存は約1週間が美味しく食べられる目安。また、ワタと種を取ってからスライスし、10秒ほど湯にくぐらせて冷凍保存もおすすめです。
参照先:オリーブオイルをひとまわし
全国的に見ると、降雨の量や時期が不安定であったことから、影響を受けている地域が見られます。沖縄はまとまった雨が降っていなかったことから、ゴーヤの発育がやや遅く、出荷量もやや少ないようです。しかしながら美味しさに関しては例年通りで、ゴーヤの特徴であるにがみと濃い緑色が夏を感じさせてくれます。とても美味しいので、是非ご賞味ください。
ゴーヤの旬は8月が最盛期ですが、今年は9月も気温が平年より高く、旬を長く楽しむことができそうです。9月にかけて気温は高め、日照時間も十分にあり、ゴーヤの生育に良い天候となりそうです。ただ、8月以降は台風接近による荒天に注意が必要です。
美味しいゴーヤができる条件としては、気温が高いほど雌花が多くなり、よく着果します。また、気温が高く日照が多いほど大きく育つようになります。特産地の気温を見ると、5月は雨が多かった影響で気温が平年よりも下がりましたが、6月以降は平年以上の気温となり、ゴーヤの生育に良い条件となりました。
5月の沖縄は、降水量が観測史上最多の記録となり、日照時間は平年の約半分で、こちらも最少の記録となりました。記録的な天候不順でゴーヤの生育にとって厳しい条件となりました。一方、宮崎・鹿児島は梅雨入りが遅く、梅雨明けが早かったため、平年より極端に短い梅雨となり、6月は平年より降水量が少なく日照時間が多い月になりました。6月以降は沖縄の天候不順が回復し、各地ともゴーヤの生育に良い天候になっています。
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