品種が1万種以上あるといわれ、世界中で最も愛されている果実のひとつである「ぶどう」。
日本においても、北海道から九州まで様々な品種が生産され、手間暇かけた芸術品のような美しい房づくりが大きな特徴です。
日本では現在、ほとんどが生食用として栽培されていますが、ワインなどの加工品用の需要が急速に高まっています。
最も生産量が高いのは山梨県で、全国の約23.7% を占め、第2位は長野県、第3位は山形県。また、一世帯当たりのぶどうへの年間支出金額も、山梨県が日本一となっています。
果枝が緑色で太く、粒が揃っているものを選びましょう。また、新鮮なものは果皮の表面が果粉(ブルーム)と呼ばれる半透明の粉で覆われています。ぶどうの甘さは上から下へ進むので、「肩」辺りの粒が最も甘くなります。試食するときは一番下の粒で!
ぶどうの甘みは、ブドウ糖と果糖によるもので、食後速やかに分解・吸収されますので、身体を動かす前や、勉強や仕事で頭を働かせる前に、良質のエネルギー源としておすすめです。また、ぶどうには利尿効果があるほか、腎疾患にも効能があるといわれています。
ワインだけでなく、生食用ぶどうもチーズとの相性は抜群。例えば、フレッシュなクリームチーズと合わせるだけで、爽やかなデザートやお酒のつまみとして楽しめます。また、ぶどうは鳥肉にも意外と良く合いますので、野菜やチキンと和えてサラダでどうぞ!
今年のぶどうは、春先の気温が昨年より低かったことにより、昨年より遅い出荷ペースとなっております。降水量が多く、肥大は順調ですが、降霜・雹・長梅雨等の天候不順の影響で、出荷量は前年をやや下回る見込みです。ただし、シャインマスカットについては近年栽培面積が増加傾向で、今年も前年を上回る出荷が見込まれます。
7月は本州付近に停滞した梅雨前線や台風の影響で平年より雨量が多く、日照時間は少なくなりました。8月中旬までは、平年より日照時間が多い上、気温は高めで経過しています。9月・10月の予想は、気温は平年より高めで、天気は周期変化します。生育に問題のない天候となり、美味しい葡萄に期待できそうです。
7月の後半は、前線と台風の影響で山梨県では平年比で、143%も雨量が多くなりました。長野県でも、7、8月は平年並か少し多い雨量となりました。9月以降は、秋雨前線による雨は降りますが、「晴れ」と「雨」を繰り返す、秋特有の周期変化となりそうです。また9月からは台風シーズンになりますので、引き続き注意が必要です。
7月の雨の影響で、山梨県も長野県も日照時間が少なくなっています。しかし、気温自体は平年比ではそれほど低くなく、平年並か、少し低い程度となっています。8月に入ってからは、日照、気温ともに回復し、平年以上になっています。ぶどうの生育にとって良い条件となりました。ぶどうの甘さには、昼夜の寒暖差が重要ですが、山梨県、長野県ともに平年並の寒暖差となっています。
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