イカには非常に多くの種類があり、日本近海でも80種類以上生息しています。大きく分けると、スルメイカなど甲が無く細長いペン状の「ツツイカ類」と、カミナリイカなど甲がある「コウイカ類」の2種類。日本人に馴染みのあるスルメイカをはじめ、アオリイカ、ヤリイカ、ケンサキイカなどがいますが、中でもスルメイカは煮てよし、焼いてよし、生でよし、干物にしてよしと、食卓に欠かせない存在です。スルメイカは北陸から九州にかけての日本海沿岸各地、北海道沿岸、三陸から九州までの太平洋沿岸各地で漁獲されています。大きさは漁獲される時期、成長度によって変わり、春に日本海で獲れるシンコイカと呼ばれる2~3cmのものから、初夏に相模湾など関東周辺で獲れる15~20cmのもの、そして一人前となった25~30cmのものまでさまざまです。春のスルメイカは柔らかく、とろけるような食感が味わえます。
目が美しい黒で、体表の皮の色がはっきりと残っているものが新鮮です。イカは海中で泳いでいる通常時は透明、釣られて空気中に出たら点滅するように黒赤色から茶褐色に、魚屋に並ぶ頃には黒が徐々に消え赤茶色になります。なるべく透明感があり、ちょっと触った時にスーと色が変わる状態だととても新鮮な証です。鮮度が落ちると全体が白くなります。
イカは新鮮なうちに、一匹の状態で冷凍しておくこともできますが、傷みやすい腹ワタや骨、くちばしや皮などをきれいに取り除いておくのがおすすめです。まな板にイカを置いたら胴体の中の顔部分に指を入れて、やさしく足の部分を引き抜くとワタや内臓がごっそり取り除けます。下処理をしたイカは冷凍庫で1ケ月ほど保存可能です。
スルメイカに関わらず、イカは、低脂肪、低カロリーそして高タンパクな食材です。タウリンが豊富で、胆汁の分泌を促進し、肝機能を高める働きがあると言われています。主要なビタミン類がほぼすべて含まれており(ビタミンDを除く)、バランス良くビタミンを摂取するのに最適。特にナイアシンやビタミンEが多いことで知られています。
引用:旬の食材百科「スルメイカ」
https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/fish/ika.htm
富山県滑川市では4月1日、春の風物詩である「ほたるいか海上観光」が始まりました。心配されていた参加申し込み者も、これまでの漁も上々で、過去10年間の平均値を超える漁獲量が予測されています。去年度も豊漁だっただけに、今年も関係者の期待が高まっています。
1月中旬以降は、気温、海水温ともに上昇し、2月、3月は平年よりも高くなりました。気温は4月以降も平年よりも高い状態が続く予想となっています。4月、5月の天候は、晴れて暖かな日が多いですが、周期的に低気圧、前線の影響をうけて雨や曇りとなります。6月に入ると、次第に曇りや雨の日が増えてきます。
12月、1月は強い冬型で雨や雪が降ることが多く、気温は平年よりも低くなりました。2月に入ってからは冬型が緩み、平年並みの気温となりました。3月は平年よりも高く、4月以降も気温は高く推移する見込みとなっています。
3月時点で、名産地近海の海水温は平年並~高めとなっています。太平洋は適水温になっているため、黒潮にのって三陸沖に北上するイカには問題ない水温です。日本海北部はまだ適水温より低い状態ですが、季節の進みとイカの北上に合わせて次第に適水温になる見込みです。この先1ヶ月の名産地近海は、平年並~高めとなる予想で、旬のイカ漁には問題ない温度となりそうです。
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